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日本におけるミュージカル そして問題点

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日本におけるミュージカルの活動を行っている代表的な劇団は、「宝塚劇団」、「劇団四季」、「音楽座ミュージカル/Rカンパニー」、「ふるさときゃらばんなど」に代表される劇団などがあげられる。他に、東宝、ホリプロなどの制作会社によるプロデュース公演を行っている方式が混在している。制作のほとんどが、東京を中心とした首都圏、あるいは大阪を中心とした関西圏で行われている。専門劇場をもつ劇団四季以外は、ロングラン上演を採用していない。なぜなら、劇場の契約が月ごとである為、毎月演目が変わるレパートリー助演が主だからである。 したがって、どんなに作品がヒットしていても、一ヶ月で上演がクローズしてしまうため、一ヶ月以上の収益を見込むことができず、できの良い作品が高い収益を継続的に生み出すことが、難しい形態となっている。また、手直しを加えながら完成度を高めていくことが難しいため、事前に集客を見込める、知名度のタイ既存のスターを中心とした、ブロードウェイやウェストエンド作品や座長芝居のような演劇作品になってしまいがちなのが現実である。観客の集客方法についても、安定した動員を確保できる団体客による集客の方が、個人客よりも営業上重要となる。日本語が国際的言語でない為にロングラン公演を可能とするだけの集客力がないのも事実である一方、英語が国際的言語であるため、英語圏の国は、ネイティブでない外国人も英語を理解できることもロングラン公演を可能にしている。また、日本の観劇人口が少ないことや、ストリートプレイではないミュージカルになれない観客にとっては、その特殊な演劇の世界感に入っていきにくという偏見も日本でのロングランを不可能にしている。

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